前回、離婚の原因を3回に分けてお伝えしました。
離婚に至った要因である、もう一つの決定的な出来事をお話ししたいと思います。
結論から言うと、
「夫婦生活」の問題
「性的不一致」の問題
これらが最終的に離婚に踏み切るものだったと思います。
元夫からの最後の言葉は、
「夫婦生活がなければ夫婦とは言えないんだよ!」
これが最後のお別れの言葉でした。
長い結婚生活の中で、元夫への愛情のような特別な感情は、早い段階で既に無くなっていました。
日常の態度だったり、子供たちへの父親としての在り方など、 疑問に思う事が多々ありました。
「世界は自分を中心に回っているんだ!」
「俺が黒と言ったら黒なんだ!」
こんな事を元夫は堂々と公言する程の人でした。
都合の悪い事や気に入らない事があると無視は当たり前、お決まりのドンバン攻撃が始まります。
これらは我慢できますが、私が一番苦手としていたのは「夫婦生活」なのです。
元夫は性欲が強いのだと思います。
一方で私はというと人並みだと思うのですが、正直その事は後回しにしたかったのです。
当時はその時間を睡眠に費やしたい状態でしたから。
正社員でフルタイムで働き、家事育児一切の家事はワンオペでした。
毎日毎日疲れはて、家事の最中には膝から崩れ落ちるような感覚。
この地獄はいつまで続くのであろうかと、趣味を謳歌している夫を横目に、悔しくてたまりませんでした。
全ての用事を終え、入浴の時間も惜しいのでお風呂はシャワーだけで済ます毎日。
やっと自室の2階へ。
愛猫たちが階段の最上階で待っている。
涙がこぼれる。
ずっと待っていた愛猫を抱きしめる。
「待たせてごめんね。」
愛猫は元夫を恐れていたので、何時間も同じ場所でひたすら私を待ち、無事に2階に来たことを喜んでくれるのです。
猫にもわかるのです。
危害を与える人と、安心できる人が。
ベッドに崩れ落ちる。
愛猫も側に。
早朝に作るお弁当作りの段取りを考えながら眠りに着く。
また今日も数時間しか眠れない。
しばらくすると、足音と共に暗闇から人影が現れる。
愛猫が逃げて行く。
「あぁ、またか…」
人影が私の前でとまる。
声もかけず無理やり布団をはがされる。
何も言わず腕を引っ張る。
「疲れてるの」
「疲れてるじゃねーんだよ!」
お決まりの流れ。
私の意思は?
私の体調は?
気にしてくれないの?
私は性欲処理機なの?
一方的で自分勝手な行為。
妻への同意も配慮も労りもない性欲丸出しの身勝手な行為。
妻の都合はおかまいなし。
私はそれが嫌でたまりませんでした。
ある日、強く拒否して言い合いになった末にこんな事を言われました。
「週一なんてあり得ない!」
「2日に一回だって少ないくらいだ!」
もう、うんざりでした。
元夫の父(義父)には、こんな呆れた事を言われた事があります。
「息子のイライラは欲求不満だと思う、君は仕事で疲れているだろうから、マグロで構わないのだからね」
「えっ? 今何と?」
耳を疑いました。
義父からこんな事を言われるとは。
近年のお母さん(女性)の仕事に終わりはありません。
共働きなら尚更、家事は分担しなければいけないと思うのです。
昭和の時代の、男は仕事、女は家を守るそんな時代ではないのです。
共働きでないと生活出来ない時代になってしまったのです。
だから仕事と家事を頑張る妻に感謝しなければいけません。
対等に働き、妻だけのワンオペでは夫に尽くすことなど出来ません。
フルタイムの仕事を終え、買い物、洗濯、料理、子供の事、ペットの世話…
洗濯は、洗濯機に服を入れれば終わりではないのです。
干すには今干してあるものを畳まなくては次が干せません。
料理だって献立を考え、家族分を作ります。
調理道具の使用後の洗い物もあります。
食事後の家族分の食器だって沢山です。
明朝のお弁当の仕込みもあります。
仕事でヘトヘトでも、帰宅して座る暇なく家族のために動きます。
ワンオペで辛いと訴えた事がありますが、
「よその嫁はやれるのに何で?」
こんな風に言われたら身も蓋もない。
こうなったら意地です。
悔しさをバネに毎日毎日、全てをひとりでやり遂げて来ました。
そして身勝手な行動の果てに、妊娠し中絶をしなければなりませんでした。
浪費癖がある元夫でしたから、出産できる程の金銭的余裕が無かったのです。
避妊に非協力的な人でしたから、この時期から黙ってピルを服用するようになりました。
次の妊娠は絶対にあってはならないのです。
産んであげる事が出来ず、天国に旅立たなければならなかった赤ちゃんに、申し訳ない気持ちでいっぱいです。
結婚前のお付き合いの段階から、 性的異常はありました。
何度も何度も。
長時間。
疲労を通り越して苦痛でしかありません。
腰は砕けたように感じ、股関節が外れる感覚。
がに股で歩く。
当初は若い男性だから仕方がないと思っていました。
しかし年齢を重ねても少しも変わらなかったのです。
頻繁訪れる要求を拒めば短気の始まりです。
だから仕方なくです。
怒らせると面倒だから我慢します。
そんな時、心の中でずっと唱え続けます。
「早く早く終わってほしい」
顔をそむけながら願う。
顔を背け気持ちが入っていないのに気付かれ機嫌を損ねる。
そしてまた物に当たる。
この様な事が続くと、 嫌悪感や恐怖心から性交をしたくない状態になります。
次第にその行為自体に不快を感じる様になりました。
元夫との、お付き合いと結婚生活の期間を合わせ、 とても長い時間を共にしました。
その行為で得たもの、良かったという事が一度もありません。
いわゆる「女の悦び」と言うのでしょうか。
それがどんなものなのか私にはわかりません。
その行為は上手いとか下手とかテクニックだとか、そんな大それた事ではなくて、
お互いに、おもいやりだと思うのです。
優しくされれば応えます。
優しくされるだけでも感じる事が出来ると思います。
ちょっとした気遣いの言葉や声掛け。
女性がどうして欲しいのか要求を言える雰囲気を与えてほしい。
弱い女性を労わってほしい。
決して激しくする必要は無いのです。
男性は勘違いしているかもしれないけれど、 いわゆるビデオの様な世界を演じなくたって良いのです。
むしろその正反対。
質とか量とかを求める女性ばかりでは無い事を理解してほしい。
一方的な態度では女性の気持ちは離れていきます。
受け身である女性を一人の人間として扱い、口に出さなくても日頃の感謝を伝えて欲しい。
例え夫婦であってもです。
親しき仲にも礼儀ありです。