離婚の原因 1/3のつづき
夫婦喧嘩の度に子供たちは泣いていました。
早く終わって欲しい、やめて欲しいと願って泣いていたのでしょう。
親の言い争いを喜ぶ子供などいません。
元夫が騒ぎ出す予兆があると自室から出てきた子供たちは、両親の様子を遠くから伺います。
子供が泣くのは、夫婦喧嘩の「内容」の意味が理解できないからです。
子供が怖がるので普通の声で話すように懇願しても、元夫は 聞き入れてくれません。
こちらが何か言う度に怒りはエスカレート、次第に物に当たりはじめます。
既に解決済みの昔の話、
「あの時お前はこうだった!」
を持ち出して、怒りは更に加速するのが毎回お決まりのパターン。
みるみるうちに白目を真っ赤に充血させ、まさに般若の面の形相。
それはそれは恐ろしい顔に変貌するのです。
何かに取り憑かれた人間のように恐ろしい顔。
人というのは、こんなにも変わるものなのでしょうか。
いつ殺られるか、そのくらい酷い変貌ぶりです。
この先何かが起こってもおかしくはない、その時の為に、今でも大量に動画を保存してある事を彼は知らない。
一連の流れの後は皆が各々自室に戻り、元夫が一人になるとお決まりの第二弾に突入です。
1階から突き上げるような大音量。
ご近所にも聞こえてしまう程の、ドンドンバンバンのはじまりです。
足で床を叩き、壁を殴り、物を投げ、家が揺れる程に大きな音を立て、扉を閉める。
「うゎー!うぉー!」
と、家中に大きな音と怒鳴り声が響きわたり、ご近所にも迷惑がかかります。
私と子供は恐ろしさに生きた心地がしなく、心臓の音が響き渡る布団の中で、 怒りが収まるのを待ちます。
これは彼の身体の中からアルコールが抜けて、怒りが収まり、眠りにつく朝方まで続きます。
そして朝、つらい気持ちを抱えたまま子供たちは学校へ、 私は不眠のまま仕事へ出かけなければなりません。
それからは何日も元夫からの完全無視攻撃が続きます。
このような状況でさえ彼は、側に誰も居ないことを確認すると、私の手料理を食べ普通の生活をし、家族と顔を合わせ無いようにします。
子供たちの精神状態は、ボロボロだったに違いありません。
子供たちには本当に申し訳なかったです。
こんな事が頻繁にあれば、いつか心も身体も壊れてしまう。
助けを求めるにしても、頼るべき実家に母はいない。
相談できる友達もいません。
誰にも相談出来ず、いつしか私は心療内科に助けを求めていました。
3/3へつづく